
みなさん、ご存知のようでご存じでない、温州みかんの起源や栄養、食用としての利用を紹介します。
「温州みかん」はどこで生まれたのでしょうか?
中国浙江省に「温州」という地名があることから、温州みかんは中国からの輸入という説もあります。
しかし、温州みかんは中国からの小ミカンが、鹿児島県長島で突然変異によって発生したものが最初で、日本生まれなのです。中国には「温州みかん」は存在しません。
では、なぜ「温州」という紛らわしい名前がついたのでしょうか?
鹿児島県長島には樹齢300年以上と推定される温州みかんの古木が残っていたそうですが、
太平洋戦争で残念ながら枯死しました。
従って、「温州みかん」の発生は江戸初期だと推定されています。
さて、突然変異に発現した「温州みかん」は当時、「なかじま蜜柑」や「長島蜜柑」と呼ばれていたようです。
「温州みかん」が登場するのは、1833年のことです。明治になって、農務省を中心としてこの名が広く用いられようになり、『温州みかん』の名は定着しました。
温州みかん100g中には、糖分が10〜12g含まれ、酸はクエン酸が主で1%程度です。ビタミンCは25〜40mgと多く、柑橘の中でもカロチンが一番多い種類です。また、皮を乾燥させたものは陳皮と呼ばれ咳を止める薬効があるといわれています。
昔から「風邪の予防に良い」と言われますが、これはビタミンCやシネフリンといった風邪の予防に有効な成分が多く含まれているためです。その他にもビタミンAやクエン酸、食物繊維などが多く含まれます。白い筋にはヘスペリジンが含まれ、動脈硬化やコレステロール血症に効果があるとされています。
また、果肉にはプロビタミンA化合物の一種であるβ-クリプトキサンチンが他の柑橘に比べて非常に多く含まれています。これには強力な発ガン抑制効果があるとの報告が果樹試験場(現・果樹研究所)・京都府医大などの共同研究グループによってなされ、近年注目されています。
オレンジ色の色素であるカロチノイドは脂肪につくため、ミカンを大量に食べると皮膚が黄色くなります。これを柑皮症といいます。
ミカンのおいしさは、含まれている糖と酸の量・バランスやホロの薄さなどによって決まります。糖度が高いことは重要ですが、酸の量も同様に味の決め手になります。
生食される事が多く、内皮を丸ごと食べる人と食べない人で個性も分かれています。また、むき方も「へそ」からむく方法と、へたからむく方法と、刃物で切る方法とさまざまです。
他に北陸地方、東北地方、九州地方など地域によっては焼きミカンといって焼いて食べる所もあります。また凍らせて冷凍みかんにしたり、お風呂に入れて食べたり、用途に応じて様々な加工品も作られています。ミカンの全生産量の約2割はジュースや缶詰に加工されています。
ウンシュウミカンを食べる事によりダイエット効果を期待する方法がミカンダイエットとしてテレビ等で紹介された事により、近年脚光を浴びています。ミカンダイエットはある程度は科学的な検証にも基いており、人によっては実際に効果を期待出来る場合もあると考えられます。
食物繊維として含まれるペクチンには整腸作用の他、消化酵素のひとつである膵リパーゼの働きを阻害する作用があるとされます。これを食前に摂取することにより食物中に含まれる脂肪の吸収を抑制することが出来ます。ペクチンは果肉よりも内皮(オレンジの皮と実の間の白い皮)に多く存在するため、内皮はむかずに一緒に食べることが望ましいです。
またシネフリンにはβ3アドレナリン受容体に働きかけて脂肪分解と熱生産を促進する効果があり、体脂肪を減らす効果が高い。特に熟していない青い果実に多く含まれているため未熟のものを選ぶと良いとされます。
しかし、これらは即座にウンシュウミカンが優れたダイエット効果を持つことを意味するものではありません。いくらこれらの効果が期待出来るとはいえ果実そのものにもカロリーが含まれており、ただ食べていれば痩せるといったものではないのです。ミカンからシネフリンを抽出しダイエット効果を謳ったサプリメントも市販されていますが、シネフリンと刺激性物質(カフェインやカテキン等)を同時摂取した際の危険性も指摘されており、使用には注意が必要です。
また、ミカンダイエットを大々的に報じた「発掘!あるある大事典II」2006年10月22日放送分においてミカンの血糖値抑制効果を示すグラフが提示されましたが、後にこのグラフは改竄されたものであった事が報告されました。実際の測定結果では血糖値に目立った変化は見受けられず、ミカンダイエットの効果に疑問を呈する声もあります。
この項の出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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赤西仁